秋、そばにいるよ / aiko

天気は相変わらずですが、いつのまにか9月も20日になってしまいました。秋ですね、もう。ということで2002年にでたaikoの「秋、そばにいるよ」を紹介します。まず、aikoのアルバム全般に言える事ですが、Vocalが「目の前にいるの?」って位に前に出ています。最初は戸惑いましたが今はそれが心地よく感じるようになりました。また、aikoのVocalは一つの楽器として確実に確立しているのVocalと言える数少ないアーティストとも言えます。その分カラオケでもかなり難しいと嘆く方もかなり見うけられます。で、今回のアルバムですが、シングル 6.おやすみなさい のスローバラードに代表されるような秋の何とも言えないせつなさが詰まった、少し陰の雰囲気が高いアルバムとなっています。詩の世界も別れ話が結構多いです。オープニング 1.マント は普通なら8曲目位にありそうなアルバムを締めくくるような非常に陰陽の流れの激しい曲で、このアルバムのドラマ感を象徴しています。2.赤いランプ もラス前曲の様なサヨナラソングなのにアップテンポな非常にせつない曲です。そんなアルバムをタイトルではっきり示しているのが 4.陽と陰 です。ただし曲自体はアップテンポで失恋しても決して後ろ向きにならず「全てオッケー」と言って生きていく強い曲です。5.鳩になりたい のようなミドルテンポのポップソングもaikoの特徴的な曲です。単なる普通のある日に家でふと想っている想いの詰まった曲です。8.クローゼット にも同じような世界観を感じます。9.あなたと握手はこのアルバムにしては春っぽいさわやかなポップソングです。アイドルっぽいって言ってもいいかもしれません。始めて聞いた時には私はちょっとびっくりしましたが。10.相合傘 (汗かきMix) の様なライブで盛り上がるRockな曲も少ないながらも入っています。そして締めの3曲11.それだけ12.木星13.心に乙女 は一気に秋の陰の香りを感じるスロウながらリズム感のあふれる名曲を立て続けに並べ、聞き手に情緒感を味あわせてくれます。陰の世界を強調しましたが、陰があるから陽があるわけで、陽なだけでは決して陽を陽と感じられないと思います。せっかくの秋ですから、少し心地よい陰を感じてみるのはいかがですか。

9/19-9/26's song : 木星 / aiko
秋 そばにいるよ (初回限定盤)