エンジニアしか味わえない…ディープな技術ファイル

私は今の仕事場についてから、気づけばもうかなり長い時間が経ちました。そうすると良くも悪くも自分のやっている事が“普通”になってしまい、それが第三者からみたらどのくらいの技術なのか、が判らなくなってしまう事があります。もちろんそれは本当に“普通”のレベルのものなのかもしれませんが、中には長く同じ事をやっていたからこそ“普通”になった高い技術もあるはずです。そんな長い経験があったからこそ出来上がった商品の紹介が今日の記事です。例の一つであるシャワートイレの噴射口の径。購入者から見るとその大きさの判断は使ってみて自分にあってるかどうかしかないでしょうし、その径が0.005mmか0,006mmであるかはそう大きな問題ではないでしょう。でもその大きさが0.005mmである事は、小さいと強すぎて痛みを感じ、0.005mm穴径が大きいと反対に洗浄感物足りない事から出てきたとの事です。この技術者はさらっとこの事実を述べていますが、この値を出す為には、数字から想像できる以上に長い時間、多くの検討を重ねてきたのでしょう。そしてそれは単に机上の検討だけでは得られない値である事も事実です。なぜなら「人間が感じる心地よさ」という数値では現れない基準を満たす必要があるからです。そういう検討が“普通”であるように言えるという事は誇らしい事ですし、エンジニアとしては喜びでもあると思います。そんな感覚を時に感じながら仕事をすると、“マンネリ感”が解消され、さらなる“普通”を増やそうとモチベーションも上げる事ができるのではないでしょうか。
http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03500.jsp?p=bpc023

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